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アクロポリスの丘の上の記念建造物
 
 
 
 

○ フイデイアスの最愛の弟子のアルカメネス Alcamenes(訳注 363)が作った 夜の女神ヘカテ女神 Hecate(訳注 364)の像や、ヘルメス神 Hermes(訳注 365)の頭部像が上に載っている 同じ作者が作った 円柱ヘルメス・プロピュラエオス像 Hermes Propylaeos(訳注 366)が この入口門にあったし、又此処にはソクラテス Socrates(訳注 367)の作った若々しい作品と後代になって伝えられている グレイシス女神たち Graces(訳注 368)の像も置かれてあった。

○ 中央区画の構築物

○ 中央区画の構築物が占めているこの区画は、B.C.6 世紀後半にペイシストラトスが作った 初期のプロピュレウム(入口門)のあった場所で、面積の広い長方形のプラットフオ−ムの上に立っており、アクロポリスの丘に向き合って 東西の両面が開けていて、南北の両面は 壁で遮られていた。この構築物には 東端から 10 m.距った所で 横に走った壁面があって、この構築物を東西の両区画に分割し、東西の両側に 屋根の付いた柱廊玄関のポルテイコ portico(訳注 369)を 2 つ作っている。横に走ったこの壁面には 開口部が 5 つ付いていて、木製の扉柱(今日見られるように大理石で被覆されたのは ずっと後年になってからのことである。)があり 重量のある木製の扉が 5 枚、金属製の金具で 取り付けられていた。その内の中央の一番広い扉は 幅が 4.17 m.あり、この開口部は 犠牲の動物の入口用として使われていた。中央に出来たこのコロネ−ド colonnade(訳注 370−柱列廊)の 両側の開口部は凡そ 3 m.で、両端の 2 つの開口部は 人間がやっと通れる位の幅の 1.45 m.しかなかった。これらの 5 つの開口部は どれも上にゆく程幅が狭くなっていて、重い扉が内に向かって開くと 後は自然に閉じる仕掛けになっていた。中央区画の構築物を東西の 2 つのポルテイコに区切っているこの横壁は 大理石で出来ており、もともとアクロポリスの丘を取り巻いていた 壁面の延長となるものであった。

図 07) プロピュライア入口門の平面図

 
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1) 中央区画の構築物 − 西面ポルテイコ
2) 中央区画の構築物 − 東面ポルテイコ
3) ピナコテカの部屋             
4) 南翼の建物
5) ピナコテカの室に対応する南翼の部屋 (未完成)
6) 設計されたが 未完成に終わった南東のポ−チ
7) 設計されたが 未完成に終わった北東のポ−チ
8) アテ−ナ・ニケの神殿

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