(訳注 300) キプロス島 Cyprus
地中海東端付近の大島で トルコの南方に当たり、旧英国の植民地。 1960 年に独立国となった。B.C. 15 世紀頃よりエジプトと交流し、ミュケナイ文明の影響を強く受けた。大部分がギリシャ人都市で、B.C.8 世紀末以降次々に他国の支配を受けた。
(訳注 301) カリアス Callias
B.C.448 年にペルクレス Pericles の命を受けて ペルシャのアルタクセルクセス一世 ArtaxerxesTと和約を結んだ ギリシャの将軍である。
(訳注 302) ス−サ Susa
アフリカ北部のチュニジア Tunisia の チュニス Tunis とスフアックス Sfax との中間にある ハンマメト湾 Hammamet に面する港湾都市である。古代フエニキア時代 Phoenicia からの古い都市で ロ−マの植民地化されていた時代もあった。
(訳注 303) ラケダイモン Lacedaemon の人々
<ラコニアの住民>の意で スパルタではペリオイコイ perioikoi(近傍の民)と呼ばれ、スパルタの戦士階級に対して従属的地位を占めるにすぎず、スパルタの命令に従い軍役奉仕を行い、制限された内部的な自治権しか保有しなかった。
(訳注 304) クレピドマ klepidoma ( page 42 図 05 参照)
クレピス klepis とも呼び、古代神殿建築の基礎のステレオベイト stereobate(訳注 403 参照)の内 地上に現われている段状の部分を言う。複数形は クレピドマタ klepidomata である。
(訳注 305) リュシクラテスの合唱団記念碑 Lysicrates
B.C.4 世紀になって始めて現われた 建築美術の新しい様式のコリント式の 純粋な唯一の作品であって、方形の高い台座の上に コリント式の柱の間を壁で閉じた円堂を置き、円錐形の屋根の頂点に賞の三脚杯を飾った 質素ではあるが美しい建物である。
(訳注 306) スケ−ネ skene
オ−ケストラ、テアトロンと共に B.C. 4 - 5 世紀のギリシャ劇場を構成し、必要な背景の役割りを果たしていた。本来はテアトロンの対向側に設けられた楽屋で、背後に列柱廊が付設されていた。
(訳注 307) オルケストラ orchestra
古代の劇場に於いて 舞台の前の円形の土間で、合唱団が歌い又は踊るための場である。後には縮小して 半円形となった。(オルケストウラ)
(訳注 308) アスクレピオス神 Asclepius
ギリシャの医神で、父のアポロ神が預けたケンタウル族のケイロン Cheiron に医術を授かって名医となったが、アテ−ナ女神に授かったゴルゴン Gorgon の血で 死者を蘇らせる力を持ったため ゼウス神の雷霆で殺された。ペロポネソス半島のエピダウラスが崇拝の中心で、別にコス島 Cos とクニドス Cnidos にこの神の崇拝があった。
(訳注 309) アルキッペ Alkippe
アテナイ王ケクロップスの娘のアグラウロスとアレス神との娘で、ニンフの一人とされる。ハリロテイオス Halirrhothios がこの泉の近くで彼女を犯して アレス神に殺されたことから、この泉の名となった。
(訳注 310) テミス女神 Themis
確固不変の<掟>の意で、その擬人神。ウラノスとガイアの娘で、ゼウスの二番目の妻で ニンフたちの母。テイタン神族中ただ一人オリムポスの神々と変わらぬ生活をなし得た。予言術に秀で、アポロ以前にデルフイに神託所を有し 彼に予言の術を授けた。
(訳注 311) ヒポリュテリオン Hippolyterion( page 37 図 01 参照)
アテナイでヒポリュトスをアフロデイテ女神と共に祭った社。ヒポリュトス伝説発祥の地は 恐らくトロイゼンと考えられ、同地の神殿では 結婚を目前にひかえた乙女が 髪を供えて彼を悼む習いであったと伝えられる。
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