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アクロポリスの丘の上の記念建造物
 
 

(訳注 459) ア−カンサス acanthos
ギリシャ語の<棘>の意。キツネノマゴ科の多年性又は低木性植物で、葉はアザミの類に似て棘が多い。地中海沿岸原産のハアザミ A.Millos が良く知られ、帆立貝状の切り込みの深い大型の葉を持つ。この葉を自由に図案化したパタ−ンを建築装飾に用いたのが コリント式や複合式柱頭で知られる所謂アカンサス葉飾りである。

(訳注 460) サイメイション cymation
<冠刳形>又は<波刳り形>のこと。古典様式のコルニスや柱頭において反曲線をなす刳り形を言い、上が凹状で下が凸状のものをサイマ・レクタ cyma recta と呼び、反対に上が凸状で下が凹状のものを サイマ・リヴァ−サ cyma reversa と呼ぶ。古典建築に屡々見られる。(反曲線はS字形の様に 凸面と凹面のある刳り形をいう。)

(訳注 461) ヴォル−ト volute
<渦巻き装飾>。持ち送り、破風、柱頭などに用いられる 渦巻き形の建築装飾で、イオニア柱式オ−ダ−及び複合式の柱頭に見られるのが その代表的な例である。エジプト建築の百合形装飾に起源すると考えられる。中近東を経て B.C. 7 - 6 世紀の小アジア沿岸部で、略々完成形に近い双渦形( Aeolic capital と呼ばれる。)が定着した。通例左右一組み 2 ケの渦巻きを組み合わせるが、隅部の柱では 4 方向に向けて 4 ケの渦巻きを付ける例もある。

(訳注 462) ロゼット模様 rosette
<円花飾り><花形装飾>。開花した花を上から見た形を図式化した装飾乃至模様で、中心から放射状に拡がる花弁状の単位を円形に並べたもの。外縁は単円又は同心円で囲まれる場合が多い。螺旋形ロゼット、分離形ロゼットなどの変形もある。

(訳注 463) メイオシス meiosis
上部にゆく程円柱の直径が少しづつ細くなることを言う。もともと配偶子の成熟過程で 染色体の接合と連続 2 回の細胞分裂が起こって、倍数の染色体が半数に減少する減数分裂を言う。<修辞>では 実際以下に表現することや 控え目に言いながら反って印象を強める緩叙法 litotes を言う。

(訳注 464) オパイオン opaion
古代ギリシャ・ロ−マ建築で 屋根に開いた煙(けむ)出し口を言う。古代ギリシャ建築の鏡板 lacunar の沈んだ格(ごう)天井を言うこともある。

(訳注 465) アストラゴロス astragolos
紫げんげ(蓮華草)属の植物。<玉縁>の意。ギリシャ古典建築で用いられた 優美な節度のある洗練された数種の刳り形 moulding の一種で、断面が半円状に突き出したものを言い、平縁(タエニア)・玉縁・凹面・凸面・卵形・波形などの種類がある。表面には忍冬・卵鏃・唐草・組紐・数珠算盤玉などの模様が浮き彫りされ又は彩色された。

(訳注 466) プロストミエイオン Prostomiaon
ギリシャ語のプロストミオン prostomion は<口よりも前にあるもの>の意である。<入り口の間>のことである。

(訳注 467) オイクロス・オピス oikouros ophis
オピスは ギリシャ語で<大蛇>の意である。<家庭の管理者である大蛇>を言う。

(訳注 468) クトニアン chthonian
<地下に棲む><地下に棲む神々の>の意。クトニオス chthonius は<土の>の意で、カドモスが殺したアレスの泉(カスタリアの泉)の番人の大蛇の牙を地中に播いて生まれたスパルトイ<播かれた者>の中で 生き残った 5 人の 1 人で、カドモスの部下となり 主人と共にアレス神の奴隷となった。又ゼウス神の添え名でもある。

(訳注 469) ゼウス・ヘルケイオス神 Zeus Herkeios
家の神としての ゼウス神の呼び名である。

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