(訳注 470) レスボス島 Lesbos ( page 41 図 04 参照)
エ−ゲ海北東部の小アジアに近い大島で、ミテイリニ島 Mytilene とも言う。B.C.11世紀にアイオリア人が移住し、B.C.7 世紀末から同 6 世紀前半が最盛期で 後アテネに屈服した。昔この島で同性愛が盛んであったとされる。
(訳注 471) コンソ−ル console
<渦巻形の持ち送り>。渦巻形の装飾用持ち送りで、特に軒などの様に水平方向への突出部を支える。イオニア式オ−ダ−の古典建築に屡々用いられているものである。
(訳注 472) サイマテイア cymatia
サイマテイウム cymatium の複数形。<冠刳形>のこと。蛇腹の上部装飾で 表反面 cyma recta が特徴となっているものを言う。
(訳注 473) フエシア fascia
<幕面><鼻隠し>の意。古建築の扁平な構成素材の通称で、軒先で垂れ木の端部などを隠すために取り付けられる横板を言う。特にイオニア式・コリント式建築のア−キトレイブ(台輪)では 下より上の材をせり出して 積み重ねて構成する 2 つ又は 3 つの細い帯状の各面を言う。
(訳注 474) カリュエス Caryes
ラコニア Laconia にあるカリュアイ Caryae がペルシャ側に組みしたため、その地のアルテミス女神の神殿の女神官たちはギリシャ側の女奴隷となり、永久に重い罪の償いを背負って カリアテイ−ド caryatid になったという故事が伝えられている。
(訳注 475) エウモルポス Eumolpos
ポセイドン神とキオネ Chione との息子で、エレウシスの秘教の神官職の家エウモルピダイ Eumolpidai 氏の始祖、秘教の創建者と称せられる。エチオピアで育った後、トラキアに赴いて王国を継承し、エレウシスに与してアテネと戦いエレクテウスに敗れた。
(訳注 476) アンテフイックス antefix
<瓦の端飾り><軒鼻飾り>。屋根瓦の末端を隠すための軒先の化粧目地瓦とか、壁の上部にある蛇腹の上方 天井との境目付近の長押飾りを言う。 antefixa は複数形。
(訳注 477) マルテユリウム Martyrium
殉教者の遺物が保存されている場所や殉教の遺跡を言い、殉教者の墓の上にか又はその遺徳を称えるために建てられた 殉教者記念顕彰聖堂を言う。 Martyria は複数形。
(訳注 478) バシリカ basilica
もともと古代ロ−マ時代に、大広場の近くにあって 裁判や商取引、会合などのために用いた 細長い長方形の平面を持つ 公共建築物の公会堂で、内部は列柱で 3 つの廊下状の空間に分けられていた。後この形式が移された バシリカ風建築の初期キリスト教教会堂を呼んだ。
(訳注 479) フランク族 Frank
ライン川の流域に住んでいたゲルマン系の種族である。その一派のサリア人 Saliansは、A D 500 年頃ヨ−ロッパに広大な帝国を建設し、後世のフランス・ドイツ・イタリ−の起源となった。
(訳注 480) アテ−ナ・エルガネ女神 Athena Ergane
エルガネは <工女>の意。織物・陶器・冶金その他の技術の神としての アテ−ナ女神の呼び名である。
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