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アクロポリス美術館
 
 

◎  No.0594 頭部のないコレ−の像

○ B.C.500 年頃の作品で、作者が外套の襞を しつこい許りに弄んだ点に 注目すべきである。この作品では 衣服は単に身体を包み隠すという目的以上のものを持っているのであって、全体として 或る種の気取りが見られる。わざとらしいマンネリズムを持った装飾であると言えよう。作者の方が熱中してしまって インスピレイションを隠してしまい勝ちである。

◎  No.0685 ア−ケイック期のコレ−像

○ 島産の大理石で出来ており、その高さは 1.22 m.であって イオニアの影響を受けた アッテイカ地方の彫刻作品である。パルテノン神殿の南西で  1888 年に出土した。 B.C. 500 - 490 年の 10 年間に作られたもので、右腕と右手、左手と足の下の部分だけは 無くなっている。その態度はしなやかであり、身体の線は プロポ−ションが良くて 流動的で 全体として柔らかさがあり、その挙動には 葉柄のようなすらっとした魅力がある。このコレ−像には イオニアの微笑が見られず、生真面目な真剣さが見受けられる。両腕とも肘の所で曲げて 前方に突き出していて、他のコレ−像が大部分 片手で自分の衣服の襞を持ち上げているのとは、対照的である。両手で供え物を持っているために、形にこだわっているキトンに 美しい襞が付いていて、女神のスリムな形を強調して 目立たせている。後ろから眺めてさえ この像は特筆に値いするものである。

◎  No.0684 ア−ケイック期のコレ−像

○ 島産の大理石で出来ていて、像の高さは 1.22 m.である。パルテノン神殿の東で
1882- 1883 年に出土した。B.C.490 年頃に作られたこのコレ−の彫像は 恐らく収蔵品 No.0674 のコレ−像を作った彫刻家の より後年の作品であろうと思われるが、これをペロポネソス半島の作品と見る意見もある。この像の持つ特色は、胴体と顔との両者が 完全にしなやかなことである。この像は 生真面目で自然な印象をより多く伝えていて、他のコレ−像に比して より人目につくものである。作者は衣装よりも 身体の形を柔らかく表現するのに 一段と注意を払っている。装飾の要素には明らかに 余り重要性を置いていないので、襞が線になってしまった部分もある位である。長いというよりも 寧しろ丸みのある顔は、他のコレ−像よりも 骨格の作りが力強い。

○ これまでのコレ−像が ア−ケイック期の末期に作られた芸術作品であるのと同じように、この像も多くの点で 古い特徴を持つものであるが、ペルシャ戦争の年月の間に生まれた もう一つの新しい傾向である<シビア・スタイル>の 傑出した特徴に道を開き、これを予告するものでもあった。

◎  No.0615 頭部の欠けたコレ−の像

○ 嘗ては 両手を肘の所で曲げ、前に差し出していた。B.C.490 - 480 年の作品で、 B.C. 5 世紀初めのコレ−像の 代表的な型である。

◎  No.3706 浮き彫りの献納物の 下の部分

○ 右の扉柱にある。活発に描かれた男の膨ら脛と 馬の右足とが残っている。浮き彫りの背景は 青で、人物像は 赤い色をしていた。

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